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リピーターを増やす中小企業の顧客体験設計戦略

はじめに

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中小企業が安定した売上を維持するためには、新規顧客の獲得と同じくらい既存顧客のリピート利用が重要です。新規顧客を集めるためには広告やSEO、イベントなど多くの労力とコストがかかりますが、一度獲得した顧客を維持する方が圧倒的に効率的です。
マーケティングの世界では「新規顧客を獲得するコストは既存顧客維持の5倍かかる」という1:5の法則が知られています。これは単に費用の問題だけでなく、リピーターは購入単価や頻度が高く、さらに口コミや紹介によって新たな顧客を呼び込んでくれる可能性が高いためです。

しかし多くの企業では、「集客=新規顧客をいかに増やすか」という発想に偏りがちです。その結果、顧客が定着せず常に新規集客に追われる“集客ループ”から抜け出せない状態になります。そこで注目すべきなのが顧客体験設計(Customer Experience Design:CXデザイン)です。

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顧客体験設計とは?

顧客体験設計とは、顧客が自社を知り、興味を持ち、購入し、利用し、再び選んでくれるまでの一連の流れを意図的にデザインし、満足度を最大化する取り組みです。
これは単なる接客マナーの改善にとどまらず、顧客が自社と接触するすべてのポイント(タッチポイント)を戦略的に作り込むことを意味します。

顧客体験は大きく以下の6段階に分けられます。

  1. 認知(SNSや広告、口コミなどで存在を知る)
  2. 興味・関心(Webサイトや店舗で詳細情報を得る)
  3. 比較・検討(他社と比較して選択肢を絞る)
  4. 購入・利用(実際に商品やサービスを購入・利用する)
  5. フォローアップ(購入後のサポートやコミュニケーション)
  6. 再購入・紹介(満足度が高ければ再利用や他者への紹介)

この流れの中で顧客の感情や行動を想定し、それぞれの段階で最適な体験を提供することがCXデザインの目的です。

Point

体験型イベントはリピーター戦略の一環!
工場見学や牧場体験、チーズ作りなどは、
顧客離反を防ぎファン化を促す仕組み考えらたものかもしれませんね。

ステップ1:顧客が求める価値を明確にする

顧客体験を高める第一歩は、顧客が本当に求めている価値を把握することです。
重要なのは「企業が提供したいもの」ではなく「顧客の立場での価値」に焦点を当てることです。

価値を把握する方法の例

  • 購入後アンケートで満足度や改善点をヒアリング
  • SNSのコメントやDMから顧客の声を収集
  • 顧客インタビューで購入理由や選定基準を深掘り
  • Googleレビューや食べログなど外部レビューサイトを分析

事例
飲食店では「味や価格」だけでなく「予約のしやすさ」「スタッフの対応」「店内の居心地」が重視されることが多いです。美容室では「カットの技術」だけでなく「自宅での再現性」「アフターケアの提案」が評価されます。こうした顧客視点の価値を明確化することが改善の出発点です。

ステップ2:顧客導線をスムーズにする

顧客が商品やサービスに興味を持っても、購入や申込みまでの導線が複雑だと離脱してしまいます。特にオンライン集客では、この“導線の悪さ”が売上を大きく左右します。

改善のポイント

  • Webサイトの購入ボタンや予約ボタンをファーストビューに配置
  • 問い合わせフォームは必須項目を最小限にする
  • SNSプロフィール欄に公式サイトや予約ページへのリンクを常設
  • スマホ表示を最適化し、タップやスクロールの手間を削減

ECサイトの事例
購入途中で離脱する原因の上位は「決済が面倒」「入力項目が多い」です。Amazonがワンクリック購入を導入したのも、購入導線の簡略化が売上に直結するからです。

ステップ3:購入後のフォローで“期待以上”を提供

顧客体験設計で特に差が出やすいのが購入後の対応です。販売や契約で終わらせず、その後のフォローを充実させることでファン化が加速します。

Point

「手書きのお礼DM」で顧客との関係を深める!
実際に著者が飲食店を経営していたときも、
顧客への手書きお礼DMは欠かさず実施していました。

業種別の具体例

  • 美容室:施術後にスタイリング方法やヘアケアの動画を送る
  • 飲食店:来店翌日にお礼メッセージと次回使えるクーポンを送る
  • オンラインサービス:登録から1週間後に使いこなしガイドを配信

こうした「小さなサプライズ」は顧客の記憶に残り、再利用や紹介につながります。

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顧客体験を強化するWeb施策

  1. パーソナライズ配信
    過去の購入履歴や閲覧履歴をもとに、顧客ごとに最適化した情報をメールやLINEで配信します。誕生日特典や季節限定キャンペーンも効果的です。
  2. SNSでの双方向コミュニケーション
    投稿へのコメントやDMに素早く返信し、ユーザーとの距離を縮めます。ユーザー投稿を引用して紹介するのも有効です。
  3. レビューや事例紹介の活用
    顧客の声や使用事例をWebサイトやSNSで紹介し、信頼性を高めます。特に写真付きレビューはコンバージョン率を大幅に向上させます。
  4. 会員限定イベントや特典
    限定ライブ配信、先行販売、限定割引などで「会員であることの価値」を演出します。
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まとめ

SEOや広告は新規顧客を獲得するための強力な手段ですが、それだけでは売上は安定しません。顧客体験設計を通じてリピーターを育てることができれば、集客コストを抑えながら安定した売上基盤を築けます。
まずは自社の顧客体験フローを書き出し、顧客が不便を感じている部分や喜びを増やせる部分を洗い出してください。小さな改善を積み重ねることで、ブランドへの信頼が高まり、競合との差別化が実現します。最終的には、新規とリピートが自然に循環する理想的な集客サイクルを構築できるはずです。

著者/K.yam

デザイナー・フォトグラファー歴23年、Webデザイナー歴15年、ビデオグラファー歴10年。神戸を拠点に「期待の向こう側を見せる」創造的な表現で、デザイン・写真・映像・Web制作・スクール・福祉×学びの活動を展開しています。

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